交通事故のスズメ、救出から放鳥までの記録

0日目交通事故
小学生の娘が下校途中、スズメちゃんが車にぶつかる瞬間を目撃。
飛ぶのが下手で、低空飛行していて、車にはねられ、道路に落ちたそう。
急いで道路に落ちたスズメちゃんを救出し、帰宅。
スズメちゃん、動かず、目を閉じて身体全体で呼吸している感じ。雨にうたれて、身体も冷えてしまったか。ただ、たまに目を開けて、首を動かす。脚は片脚折れてる?曲がっている。
助かるか微妙な感じ…。
クッション材の紙にキッチンペーパーを敷き、紅茶の箱のベッドに寝かせる。蒸し暑い部屋で寝かせる。何とか助かって欲しい…。
事故翌日、獣医さんへ
ほとんど動かないが、目を開いて首を動かし、キョロキョロ。息をするたびに、カチッカチッと音が鳴る。骨折している?音の正体が分からず心配。ブルーベリージャムを口に持っていくと、食べた! 助かるかもしれない! そして、ドテンと身体をつきながらも片脚で紅茶の箱から下りることができた!
獣医さんに電話して、連れて行く。「脚は折れていません。弱いけれど私の指をつかめる。打撲ですね。飛べるようになる可能性はあります。問題は、食べるかどうか。この時期の若いスズメは、1日でも食べないと死んでしまう。ビタミンを飲ませましょう。1日3回、口に入れてください。ヒナ用の練り餌をあげてみてください。食べなければ口に無理にでも入れてください。」優しい獣医さんは、無料で丁寧に見てくださり、目薬のような容器に入ったビタミン+糖の栄養をくれた!!
さっそく練り餌(パウダーを水で溶く)を買いに行き、作って、スプーンでくちばしに付ける。食べた!ビタミンも美味しそうに飲む!助かる!きっと!!
2日後 しっかり立てるようになる

ゆっくりだけど、動けるようになった!練り餌もたくさん食べる!立つ姿も安定。新聞を広げて、くしゃくしゃの紙を敷く。紙の下に隠れる。かわいいなぁ。
隠れるのが大好き。だって、本当は人間は怖いはず。でも、頑張って食べるんだぞー!
3日後 歩けるようになる
ちょんちょん歩いて自分でご飯を食べるようになった。
クッキーの箱に穴を開け、くしゃくしゃの紙を敷くと、そこで眠るようになった。お気に入りの隠れ家。

4日後 ちょこまか走る
走る走る。ちょこまか動く。尾っぽがちょっと曲がっているかなぁ?左右の脚の色が違うなぁ…?いろいろ心配は尽きない。でも、すごく元気!!

ちなみにご飯は、パウダーを水で練った物と、若鳥用のインコの餌。


5日後 飛んだ!!!
とっても素早く走り、人間が来ると、慌てたようにクッキーの箱に隠れる。練り餌はよく食べるけれど、粒の餌は…散らかしているだけ??バッタにも興味無し。特大の段ボールに移動。自然木をたくさん生やした?図工の作品を中に入れてみる。登るといいな。

すると、夜…スズメちゃんが居ない‼︎
段ボールから出れたんだ。家族5人で探していると、居た居た!机の後ろ。
捕まえようとすると、飛んだ!!!低空飛行ですぐに壁にぶつかり転がるように落ちる。
とにかく、飛んだ!もう大丈夫!!網戸の屋根付きの特大ダンボールにお引越し。
6日後 もうすぐ旅立ち
人間がご飯をあげに来ると、捕まると思うのか、バタバタ飛んで大騒ぎ。もうしっかり飛べそう。きっと大丈夫。
事故の日に一緒にいたスズメが飛んで行った林で、スズメちゃんと同じ大きさの飛ぶのがちょっと下手な子スズメ達を発見! きっとママもこの近くにいるはず。そう信じて、放鳥しよう! 明日の天気は曇り。早朝に放そうと、家族全員で決心した。
7日後 旅立ち
休日の朝、子供達も6時に目覚ましをかけて起床。ママ・パパ・兄弟がいそうな?事故現場近くの林へ。あちらこちら、探し回り、「カラスがいるからやめよう」「こっちは川に落ちたら大変」といいながら、聞き耳を立てる。「ここが、やっぱりいいね。すずめのさえずりが聞こえる。」
箱を開けた瞬間、あっという間に飛んで行った。木に上手にとまった。そして、遠くへ遠くへたくましく飛び去って行った。

カラスにつかまるんじゃないよ! ちゃんと自分でご飯見つけて食べるんだぞ!

ママもきっと探している。ママに会えますように…。